概要
Thrill Stick は、壁に触れてはいけない棒ゲームです。
名刺基板 & 完成図

私と名刺交換する時に「基板名刺ありますか?」と聞くと入手できます。
(リアルのものづくりイベントに参加する際はX(@SukekeLab)で告知する予定です。)
プレイ動画
遊び方
このゲームは、GNDに接続されたジャンパワイヤの先端(プローブ)を操作し、金属のパターンで構成された「壁」に触れないように指定されたゴールまで移動させるゲームです。
- スタート地点からゴール地点に向けてプローブを動かします。
- プローブが基板上の「壁」(金属パターン)に触れるとLEDが光り、失敗になります。
- 壁に触れずにゴールに到達したら成功です。
プローブの持ち方や力の加減、指先での操作や腕全体での操作など、自分の得意な操作を見つけましょう。
片手で基板を持ちながら遊んだり、基板を固定して遊んだりと、難易度に変化をつけて遊べます。
必要な部品
全て秋月電子通商で購入可能です。
合計184円。
※電子部品は10個セットや100個セットでのセット販売が多いですが、下表は1セットの価格ではなく、部品1個あたりの価格で記載しています。
※2025/10/23時点の情報です。
| No. | 部品 | 画像 | 単価[円] | 個数[個] |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 5mm赤色LED OSR5JA5E34B | ![]() | 10 | 1 |
| 2 | 1kΩ抵抗 CF25J1KB | ![]() | 1 | 1 |
| 3 | ボタン電池ホルダー CH25-2032LF | ![]() | 100 | 1 |
| 4 | ボタン電池 CR2032 | ![]() | 40 | 1 |
| 5 | スルーホール用テストワイヤ TT-200 | ![]() | 33 | 1 |
その他、実装に必要になる道具
flash-memoryのページと同様です。
代用できるものがなければ購入してください。
組み立て方法
- 部品の準備: 上記部品リストを参考に、必要な部品を揃えます。
- はんだ付け: 背の低い部品からはんだ付けしていきます。
- 抵抗(1kΩ)
- LED(赤)
- ボタン電池ホルダー
- 動作確認:
- 電池を入れます。
- テストワイヤを「Wire」と記載のホールに接続し、もう片方の先端(プローブ)を金属のパターンで構成された「壁」に触れ、光ったら正常です。
- もし不具合があれば、半田付け不良か部品の破損の可能性があるので確認してください。
以降は名刺基板を自作したい方向けの情報です。
(参考)開発情報
開発に使用した主なツール
- CADソフト KiCad Version 9.0
特徴
- コンパクトな名刺サイズ(H91mm*W55mm)
- スマホアプリでは体験できないフィジカルゲーム
- JLCPCBでは加工不可のためElecrowを利用
- 難易度高めで夢中になる溝幅2mm仕様
パターン形状の失敗例
本基板はElecrowに加工して頂きました。
溝の形状によっては加工中に破損してしまいます。
初回試作で破損したので、参考までに破損例を共有します。
右下の基板は折れずに加工できていますが、右下の溝が曲がっており、クリア不可能なゲームになってしまっています。 よって、この設計では全て失敗となってしまいました。

冒頭の画像のパターンに変更した結果、加工が失敗することはなく、発注した基板全てが設計通りの仕上がりとなりました。
回路図

[右クリック]⇒[新しいタブで画像を開く]で拡大して閲覧できます。
ゲームとしては直感的で難易度も高めですごく楽しいのですが、回路図は非常に単純です。
PCBレイアウト

今回はフットプリントエディタ―でスルーホールタイプのパッドを長円形状に変更し、それを組み合わせて設計しました。
溝の幅にあたる穴サイズは2mmにしました。
難易度が高めですが、これより大きいと簡単すぎて、これより小さいとほぼ無理という絶妙なサイズ感だと思います。
本基板をプレイしてもらった方が数名いるのですが、ゴールした人はまだいないので、もう少し簡単にする場合は穴サイズを2.5mmくらいにすると丁度いいかもしれません。
3Dプレビュー

今回はスマホアプリでは楽しめない遊びを楽しめる基板名刺を作りました。
溝のパターンに起因する基板の破損もあり、製作に少し時間がかかった分、形になった時の喜びは一入です^^




