【基板名刺】 基板百景 - 函館山からの景色 -

Date: 2025-10-23 | Tags: 電子工作, KiCad

概要

基板百景 - 函館山からの景色 - は、函館山からの景色を基板風に表現したアート作品です。

名刺基板 & 完成図

CBL FromMtHakodate 1 CBL FromMtHakodate 2

いつか来る「感謝の気持ちとしてのお渡し用」として作りました。

こういうアート作品は著作権的に自分にしか用意できないので、プレゼントの一種として良いと思っています。

普段のプレゼントは相手に迷惑がかからないように形が残らないもの(主に食べ物)しか渡さないので、これは本当に特別な時用ですね。

今回が「基板百景」ブランドの初作品です。

次は何を作ろうか考えるのが楽しみです^^

プレイ動画

遊び方

裏面にある観光地スイッチを押すと、表面の観光地LEDが光ります。

必要な部品

全て秋月電子通商で購入可能です。

合計184円。

※電子部品は10個セットや100個セットでのセット販売が多いですが、下表は1セットの価格ではなく、部品1個あたりの価格で記載しています。

※2025/10/23時点の情報です。

No.部品画像単価[円]個数[個]
1黄色チップLED [1608] OSYL16089.813
2チップ抵抗 1608 1/10W4.7kΩ RK73B1JTTD472J1.513
3表面実装用タクトスイッチ TVAF06-A020B-R2213
4表面実装用スライドスイッチ SSSS213202331
3ボタン電池基板取付用ホルダー CR2032用 表面実装用 CH004-2032LF1001
4ボタン電池 CR2032401

その他、実装に必要になる道具

flash-memoryのページと同様です。

代用できるものがなければ購入してください。

組み立て方法

  1. 部品の準備: 上記部品リストを参考に、必要な部品を揃えます。

  2. はんだ付け: 背の低い部品からはんだ付けしていきます。

    1. チップLED ※LEDの裏に矢印マークがあるので、基板上に印字した矢印と同じ向き(←)にはんだ付けします。
    2. 表面実装用タクトスイッチ ※チップ抵抗より先にしたほうがはんだ付けしやすいです。
    3. チップ抵抗(4.7kΩ)
    4. 表面実装用スライドスイッチ
    5. 表面実装用ボタン電池ホルダー

    表面実装用の小さい部品のはんだ付けのコツですが、まずは"片方のランドのみ"にあらかじめ半田を少し載せます。

    次に、片手でピンセットで部品を上から押さえながら、あらかじめ半田を載せた側の部品の端部をはんだごてで温めて、半田付けします。

    その後、反対側の端部とランドをはんだ付けします。

    両方のランドに先に半田を載せてしまうと、溶融していない側の半田に部品が乗っかって、部品が浮いたり斜めになってしまい、一か所ずつ溶融する手はんだでは上手くはんだ付けできないので注意です。

    表面実装型の部品ははんだ付けが難しいので、これを手はんだできればすごいです。

    使用する道具にもよるのでしょうが、私も1608サイズが限界でした。

    最初に1005サイズを試したのですがはんだ付けが難しく諦めました...。

  3. 動作確認:

    1. 電池を入れます。
    2. 裏面のタクトスイッチを押して、表面のLEDが1つ光れば正常です。これを13個確認します。
    3. もし不具合があれば、LEDの向き半田付け不良か部品の破損の可能性があるので確認してください。

以降は名刺基板を自作したい方向けの情報です。

(参考)開発情報

開発に使用した主なツール

  • CADソフト KiCad Version 9.0

特徴

  • コンパクトな名刺サイズ(H91mm*W55mm)
  • 基板風のデザインの函館山からの夜景
  • PCBエディターでの独自パターン多め

回路図

CBL From Mt. Hakodate Circuit Diagram

[右クリック]⇒[新しいタブで画像を開く]で拡大して閲覧できます。

回路としては単純ですが、表面実装用ボタン電池ホルダー、表面実装タクトスイッチ、表面実装用スライドスイッチのフットプリントは無かったので、フットプリントエディターで自作する必要がありました。

PCBレイアウト

CBL From Mt. Hakodate PCB Layout

イラスト用の配線パターンと回路用の配線パターンを2層基板で実現しなければならず、デザインを維持しながら機能を実現するために、部品配置やデザイン変更を何度も繰り返しました...。

自作したフットプリントではんだ付けのやりやすさを追求して修正したりで3回程、基板作成をやり直しています。

アーティスティックな基板を作成する時の大変さを知りました。

作成中は辛い時もありましたが、完成したら愛着が沸いてきました^^

3Dプレビュー

CBL From Mt. Hakodate 3D Preview 1 CBL From Mt. Hakodate 3D Preview 2

「基板百景」というフォントも自作したのですが、すごく気に入っています。

常用漢字、ひらがな、カタカナ全てのフォントを作ろうかとも思ったのですが、本職が忙しくなってきたので、後回し...。

基板百景としてのアート作品も考えるのが楽しいです。

次はもっといいデザインになるよう、じっくり考えます^^

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